『記憶力』を高めて、勉強を効率化しよう!
「テスト前にあんなに勉強していたのに、いざテストのときに勉強していた内容が思い出せず答えを書けなかった…..」
このような経験をした人は少なくないでしょう。
ただがむしゃらに勉強するのも大切ですが、脳の仕組みを理解して勉強することで、絶対忘れることがなく勉強することができます。
本記事では、『記憶効率を高めるテクニック』をご紹介していきますね!
勉強を始める前に『10分歩く』
「勉強をする前に10分ほど軽い運動や散歩をすることで、記憶効率が25%アップする」というアメリカのイリノイ大学の研究結果があります。
「散歩によって代謝が上がり、脳の血流もよくなり、血液が脳に十分にいきわたることで、脳が活性化する」という仕組みです。
脳は「酸素と糖分」を栄養として働き、酸素は血液と一緒に脳に運ばれていきます。
よって、勉強をする前に歩くことで脳を含めた身体中に血液を巡り、「脳のエンジンがかかり記憶力が高まる仕組み」になっています。
またそれだけではなく、運動することによりドーパミンが分泌されます。
ドーパミンが分泌されることによって、楽しい気持ちやポジティブな気持ちがわいたりし、やる気が高まる効果を得ることができます。
ちなみに、東京大学やハーバード大学、ケンブリッジ大学などの優秀な学生の多くは「勉強を始める前に休憩時間に、軽い運動や散歩をしている」そうです。
さらにスティーブジョブズの趣味は「散歩」というくらい散歩好きで有名でありです。
またfacebook創業者のマーク・ザッカーバーグも散歩の習慣があります。
このように有名な成功者の行動からも、散歩への効果が期待されます。
また、散歩以外に泳いだり走ったりなどの運動でも身体中に血液を巡らせることができますが、疲れ切って勉強ができないこともあります。
そのため、運動の習慣がない人、身体力に自信がない人、運動が苦手な人は「散歩」から始めることをおすすめします!
『リラックス状態』で暗記をする
英単語などを暗記するとき、「お風呂に入って覚えることで記憶力が高まる」というカリフォルニア工科大学の研究結果があります。
これは記憶に最適な脳波といわれているシータ波が影響しているからです。
この脳波の一種シータ波は、「人間がリラックスしているときに発生し、この状態が記憶力を高める」という仕組みです。
逆に「緊張やストレスを感じている状態は、記憶力を低下させてしまう」ことになります。
よって、暗記を行うときは自分がリラックスした状態で暗記することで、記憶力が高まります。
人間がリラックスする内容はそれぞれですが、何をしたらいいのか分からない人もいると思います。
そんなときシータ波を発生させるために、「瞑想する」と言う方法もあります。
瞑想とは「目を閉じて静かに考えること」です。
ゆっくりと深呼吸して瞑想をすることで気持ちが落ち着き、自分自身に集中することで、雑念にとらわれない精神状態を作り出します。
この状態がシータ波を発生しているときです。
どこでもできるので、ぜひやってみてくださいね!
脳に『重要な情報だ』と認識させる
まず「短期記憶」と「長期記憶」について説明します。
脳の海馬という場所で一時的に記憶されるのが短期記憶です。
この短期記憶の情報が大脳新皮質に送られることで長期記憶になります。
しかし、僕たちが覚えようとしていること全てが長期記憶になるとは限りません。
なぜなら、短期記憶の段階で海馬が情報の重要さを判断するかです。
そして、重要な情報だけを大脳新皮質に送り、それが長期記憶になるからです。
つまり、脳の海馬が重要な情報ではないと判断してしまうと、短期記憶となり記憶から消えていきます。
そのため学習で重要なのが「復習」です。
学習する際に、「ここは重要」「ここは大切」「これは覚えること」と自分自身に言い聞かせながら、何度も学習を繰り返すことで記憶が強化されていきます。
また復習するタイミングも大切です。
ドイツの実験心理学者エビングハウスが「エビングハウスの忘却曲線」という記憶のムカニズムの研究があります。
これは、覚えたことは1カ月経つとほとんど忘れてしまうため、忘却曲線に基づいて復習をしましょう、というものです。
具体的には、復習1回目は翌日、2回目はその1週間後、3回目はその2週間後、4回目はその1か月後、5回目はその2か月後にするという内容です。
これは理想的な復習のタイミングであり、記憶の定着率を上げることができます。
そのため、できるだけ忘却曲線を考慮して復習を行うことがおすすめです!
忘れたくないことは『音読』する
「音読すれば忘れにくくなる」という東北大学の研究結果があります。
忘れたくないことは長期記憶に記憶されます。
そして長期記憶に定着されるために、まず短期記憶として定着させることが大切になります。
「音読は長期記憶になる前の短期記憶に有効な方法だ」といわれています。
音読は声を発し、自分の声が聞こえることで黙読するよりも五感が刺激され脳にも刺激が入ることで短期記憶として定着しやすい仕組みになっています。
70歳以上の高齢者を対象に音読の効果についての研究では、「音読は脳の複数の機能が同時に活発化することで、理解力が高まり、さらには記憶能力が向上した」という研究結果が得られています。
よって覚えたいことがなかなか覚えられない人は、先ほど述べた繰り返し行う「復習」をしつつ、音読も行うことで記憶力が高まります。
まずは5分だけでいいので覚えたいことを音読してみましょう。
やり始めればやる気は出る
「あと30分したら資料作成を始める」「このゲームを終わったら宿題を始める」と決意したにもかかわらずなかなかやることを始められないことはないでしょうか?
この原因は「決意を決めてもやる気はでないから」です。
やる気を出すためには行動しないといけません。
「やる気を出すには、実際にやるしかない」というカリフォルニア大学の研究結果があります。
脳にある側坐核という部位はいわゆる「やる気スイッチ」とされています。
しかし、このスイッチをいれる条件が「その行動をやり始める」ことです。
側坐核(やる気スイッチ)は身体から送られてくる刺激を受けて作動して、やる気スイッチがONになります。
そのため、やる気がなくても先に身体を動かす必要があります。
よって、「やる気が出たら始めよう!」ではなく、「やる気がなくてとにかくやり始めましょう!」が正解なのです。
そうするといつのまにかやる気スイッチが入りますよ!
眠気撃退には『有酸素運動』
コーヒーを飲むよりも眠気を撃退する方法があります。
それは階段を上り下りする「踏み台昇降運動」です。
これを行うことで眠気覚ましに効果があるというジョージア大学の研究結果があります。
軽度~高程度の運動を2分間行うだけで、眠気覚まし以外に、学習、記憶、問題解決能力、集中力、言葉の滑らかさが向上します。
さらに最大約2時間もその効果が続くとされています。
そのため、眠気撃退にはカフェインを摂取することもいいのですが、「踏み台昇降運動」をすることもおすすめですね!
勉強前に『眼球を左右に動かす』
勉強前に眼球を左右に動かすだけで記憶力が高まります。
「こんな楽なことをして記憶力が高まるわけない!」と思うかもしれません。
ですが、本当に記憶力が高まるのです。(笑)
実際にマンチェスター・メトロポリタン大学の研究結果があります。
その名も「眼球サッカード」です。
サッカードとは「急速に眼球を動かす運動のこと」です。
「眼球サッカード」は眼球を上下ではなく左右に約30秒動かすことがポイントです。
左右に眼球を動かすことによって、左脳と右脳が刺激され記憶力が高まる効果がでてくるとされています。
さらにこの眼球サッカードは記憶力が高まる以外にも、疲れ目の解消や気分転換などの効果も期待できるといわれています。
仕事で疲れたとき、暗記の勉強前などに眼球を左右に30秒動かしてみましょう!
最後に『筋トレ』で記憶の定着度が高まる
勉強の前に有酸素運動などをすると脳の血流が良くなり、脳が活性化するという話をしました。
しかし、実は有酸素運動だけではなく、筋トレなどの無酸素運動も勉強に大切な効果があります。
それは記録力高まることです。
事実、「記憶した後に筋トレをすることで記憶力が10%向上する」というジョージア工科大学の研究結果があります。
筋トレなどの無酸素運動も有酸素運動と同じような効果があるとされています。
これらを踏まえておすすめの勉強の流れが、
①勉強前や休憩時間に散歩や踏み台昇降を行う、②勉強後に腹筋などの筋トレをする、③夜はぐっすり寝ること、です。
これは理想的な流れになります。
しかし、ここで注意することは、「運動をしすぎて勉強できないほど疲れてしまうこと」です。
疲れすぎてしまうと、身身体や脳が疲労し、勉強する意味がなくなってしまうことがあります。
そのため、自分の身体力に合った疲れすぎない運動をすることが大切ですね。