最強脳のカギは『スマホ』と『運動』
初めに、今回僕が実際に本を読んでみて人生を生きていく中で大切なことを学んだ本について書いていきたいと思います。
アンデシュ・ハンセンさんの書かれた、「最強脳」という本です。
この本を読むことで、「スマホを使う上での注意点」や
「人生を楽しむために必要なこと」を学ぶことができると思います。
それでは早速みていきましょう!
『脳の構造』を知ろう!
アメリカのある脳科学者は、人間の脳をコーンに入った3玉のアイスクリームに例えました。
アイスクリームコーンの1番底に入っているのは『爬虫類の脳』です。
これは脳の中で最も古い部分で主に「生き延びること」を考えています。
そこには扁桃体という機関があって、危険が迫ってくると警報を鳴らしてくれます。
具体的には心拍数をあげたりして体を戦闘態勢、もしくは逃走体制にします。
真ん中のアイスクリームの部分には「ネズミの脳』があります。
これは先程の爬虫類の脳よりも少し高度な機能があり、「記憶や感情」を担っています。
実際に危険が起きてから反応するのではなく、危険を察知して避けようとするのはこのネズミの脳のおかげです。
そしてアイスクリームの1番上は『猿の脳』があります。
これはネズミ脳よりさらに高度になっており、
「物事を考えたり、他人と協力したりするため」に重要な役割を担っています。
さらに『人間の脳』の場合は猿に比べて、
「より複雑な思考をしたり、何かをイメージすること」まで可能です。
しかも、この3層構造になっていることで爬虫類とネズミの方が本能的に危険に素早く反応し、
猿の脳が興奮しすぎてしまわないようにブレーキをかけて冷静な思考を促します。
これによって生命を維持できる確率がグッと上がっているのです。
危険を知らせて警報を鳴らす際には、脳内の扁桃体という部分がブレーキをかけ、
その時には同時に、前頭葉皮質という部分がそれぞれ活躍しているのです。
そして実はこの2つの器官は『運動』によって強化することができるのです。
脳は『原始時代』のまま
もしもここにタイムマシンがあったとします。
このタイムマシーンにのって、4万年前のアフリカへタイムトラベルしたところをイメージします。
あなたはそこで暮らしている人のグループに入って一緒に生活できると思いますか?
実はこの本書によると、この場合でも次第に4万年前の生活に慣れてくるそうです。
あなたは狩りをする際にこっそりと動物に近づけるようになるし、
鼻を頼りに水のある場所にたどり着くことだってできるようになるのです。
なぜこんなことが可能なのか?
それは、今の僕たちの脳は4万年前の生活に適合するように作られているからです。
ここでカギを握ってくるのがドーパミンです。
ドーパミンが気分を左右する
ドーパミンには、人が生き延びるために良いことをすると、分泌されて気分が良くなる作用があります。
例えば、食事は生きていくために欠かせないことから、おいしいものを食べるとドーパミンが出て上機嫌になるのです。
他にも生きるためには、周りの人との協力も必要不可欠です。
友達と会って社会的なつながりを実感したときにドーパミンが出たりします。
そして、運動によってもドーパミンがたくさん出るということがわかっています。
昔は食料を確保するために動物を追いかけ回したり、木の実を拾い集めたりしなくてはいけませんでした。
生きるためには動き回ることが大切だったため、体を動かすとドーパミンが出て良い気分になるようになっているのです。
このように気分が乗ってくるとその行動を続けたくなり、
結果的に狩りや食材集めの生活に必要な能力が少しずつ上達していくのです。
そうすることで、4万年前の生活にも慣れていくのです。
いつもハッピーになれる
運動が脳にもたらす具体的な効果をご紹介していきます。
「幸せなときに脳内でどんなことが起きているか?」を知っていれば、
意図的に幸せな状態を作って、いつでもハッピーに過ごせると思いませんか?
ここで注目したいのが脳に備わっている「ご褒美システム」です。
人間が生きていくために良いことをすると、気分が良くなって「幸せだ」と感じる機能のことです。
食事をしたり友達と会ったりすると上機嫌になる。
気分が良くなるから、そのことを続けたくなって、結果として生活に必要な能力が上達していくのです。
『ご褒美』を用意する
これは、水族館で調教されているアシカが芸に成功したら魚が貰えるのとよく似ています。
アシカにとってのご褒美は魚になりますが、人間にとってのご褒美はドーパミンです。
運動すればドーパミンが分泌されるという事は体を動かせば、
ご褒美のドーパミンがたくさんもらえてハッピーになれるのです。
さらに継続して運動しているとご機嫌でいられる時間も長くなる。
そのため、毎日ハッピーに過ごすためには、運動を習慣にすると良いのです!
フロー状態に入る
あなたは「フロー」という言葉を知っている、か聞いたことがありますか?
スポーツの世界では「ゾーンに入る」という言い方もします。
フロー状態に入れるのは大体は「自分が好きなことをやっている時」です。
例えば、ゲームに熱中しすぎて、「気づいたら外が真っ暗だった!」なんて経験はありませんか?
フロー状態に入ると「がんばろう」なんて思わなくても自然と集中できて、疲れも感じません。
こんな最高な状態を仕事にも活かせたら、とても良いですよね。
フローは訓練でなんとかなる!
でも、そんなフロー。
実は訓練をすることでフロー状態に入りやすくなるのです!
その鍵は「集中力の土台」を作っておくことです。
まずはそもそも「集中とは何か?」について考えてみましょう。
大事なのは「1つの事だけを考え」と言うよりも、
「他のことに意識を持っていかれないようにする」ことです。
ドーパミンが正常に分泌されていると、意識の中から今はいらない情報を上手に排除できるようになります。
結果として、集中しやすい体になってフロー状態にも入りやすくなるのです。
そのためドーパミンの分泌を正常化する運動が重要なのです。
『ADHD』と『運動』の関係
ずっと座っていられなかったり、よく考えずに衝動的に行動したりして、
それによって生活に支障をきたすようになると、ADHDだと診断されます。
それは悪いことばかりではありません。
実は成功しているスポーツ選手や起業家には、ADHDの傾向が強い人が多いのです。
普通ならうまくいかないかもしれないからやめておこうと思うようなことでも、ADHDの人は難なく手をつけます。
さらにADHDの人は世の中の動きが遅いと感じていることも多く、今ないものは自分で作ろうとするのです。
このようにADHDの傾向が強いと、新しいことや画期的なことを始めやすいメリットがあるのです。
ADHDもドーパミンと関係あり
ADHDの度合いを左右しているのは、脳内の即座核という場所です。
実はこのドーパミンは即座核に送られていて、受け取った即座核がご褒美を出して気分を上げているのです。
しかし、ADHDの人はこの即座核が正常に機能しておらず、ドーパミンを受け取りづらくなってしまい、
そうなるとより強い刺激を求めるようになります。
そのため、新しい刺激を探すために落ち着きがなくなってしまうのです。
そこで運動を習慣にしてドーパミンを多めに分泌させると、落ち着きを取り戻して集中しやすくなるのです。
特にADHDの人はこの効果が大きく、とてつもない集中力を手に入れられるのです。
『スマホの使い方』に注意
現代人の集中力を最も注いでいるものは『スマホ』です。
スマホは使っていなくても、近くにあるだけで集中できなくなってしまうのです。
これにもドーパミンが深く関係しています。
ドーパミンは良いことをした時よりも、
「もうすぐいいことがあるかもと思った」ときの方がたくさん分泌されることがわかっています。
これをよく示すものにネズミの実験で、この実験では、ネズミが入っているゲージにレバーを押すとエサがでてくる装置を設置しました。
ネズミはお腹が減ったらレバーを押してエサを食べて、それ以外は遊んだり走り回ったりしていました。
そこで今度は装置に細工をしてレバーを押しても時々しか出てこないようにしたのです。
そうするとネズミはレバーを押すことに取り憑かれてしまい、遊んだり走り回ったりすることがなくなりました。
「もしかしたら次はエサが出てくるかもしれない」と言う期待が無限にレバーを押させたのです。
僕たちは『不確かなこと』が大好き
動物の脳みそは「不確かこと」が大好きです。
「もしかしたら次はいいことがあるかも?」と、期待するとドーパミンがドバドバ出るのです。
これはネズミだけでなく、人間も一緒だそうです。
話を戻しますと、スマホにLINEの通知音が聞こえてしまうと、
「何か良い知らせが来たのかもしれない」と思って、画面を見ずにはいられないのです。
当然、目の前の作業は中断されるため、集中できません。
現代の生活において、スマホが便利である事は間違いありません。
ドーパミンの罠にはまらないためにも、通知の設定を工夫したりして、上手に付き合うようにしましょう。
『運動』を楽しむ
結論を言うと、「今よりも体を動かせばなんでもいい」のです。
もしも現在、運動する習慣が全くないのであれば週末に散歩することから始めてみましょう。
そこから少しずつ、体を動かす頻度や強度を増やしていけばよいのです。
運動は楽しくなければ意味がありません。
単に歩いたり走ったりするのがつまらないのであれば、水泳や自転車に乗ることでもいいでしょう。
運動の強度を高めていく際は、ミニマムレベル、ミドルレベル、マックスレベルと3つのステップで分けましょう。
まず最初のミニマムレベルでは、日々の生活の中に運動を取り入れます。
いつもエスカレーターに乗っているところで、階段を使ったり、
通勤退勤の際に1駅前で降りて歩いたりすることでよいのです。
次にミドルレベルでは、「週に2、3回、30分以上の運動」を心がけ、
心拍数が上がる程度の強度でウォーキングやジョギングなどをしてみましょう。
そして最後のマックスレベルでは、さらに強度を高めて走るスピードを上げて、
「苦しいと思い始めてからもう1歩踏み込むようにする」のです。
始めに話したとおり、運動は楽しくやることが1番です。
そのため無理ないのない範囲で体を動かせればそれで十分ですよ!
まとめ
最後になりますが、
運動を習慣にしてドーパミンを分泌させることで、
集中力を上げ、自分の目標を達成できるように無理のない範囲で習慣化することが大切だと思います。
スマホはとても便利で現代人にはなくてはならないものです。
しかし、そのスマホとうまく共存していくためには、通知設定を工夫したり、時間を決めて使用するなどしていくことが大切だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
また別の記事でお会いしましょう!