8000種類以上の食品を100点満点で採点!
僕たちが日頃口にしている食品には、「健康に良い!」言われているものもあれば、「健康に悪い!」と言われるものもありますよね。
将来、病気をせずに健康で長生きするためにも、食品の選び方はとても重要なものとなります。
なので、できるだけ身体に良い食品をしっかりと摂取していきたいところですよね。
ですが、具体的に何が食品の良し悪しを決定しているのでしょうか?
それがわからなければ改善のしようがないですよね。(笑)
なので今回は、アメリカのタフツ大学で行われた研究をもとに、8000種類もの食品の栄養価をあらゆる面から総合的に評価し、点数化した最高レベルに信頼性の高い、食品指数。
『フードコンパス・栄養プロファイリング・システム/ Food Compass Nutrient Profiling System』についてご紹介していきます!
そもそも『健康に良い食品』とは?
そもそも『健康に良い食品』とは、どのようなものがあるでしょうか。
一般的に、野菜や果物、そして豆類や魚類など、ビタミンやミネラル、食物繊維やタンパク質を多く含む栄養価の高い食品のことを指していることが多いと思います。
反対に、『健康に悪い食品』といえば、ファーストフードやインスタント食品など、加工度が高く高カロリーな食品を思い出す人が多いのではないでしょうか?
ここからは、アメリカのタフツ大学で行われた、食品の栄養価を評価・採点した『フードコンパス』というものをもとにお話していきます。
『フードコンパス』とは?
『フードコンパス・栄養プロファイリング・システム/Food Compass Nutrient Profiling System』
通称:『フードコンパス』とは、アメリカのタフツ大学、栄養科学政策学部長のD・モザファリアン氏のチームが開発したものです。
D・モザファリアン氏は、2015年にトムソン・ロイター社が選ぶ「世界で最も影響力のある科学者」の一人に選ばれています。
フードコンパスでは、僕たちが日常的に摂取している8032点の食品の栄養価を、ビタミン・ミネラル・たんぱく質・添加物・ファイトケミカルなどの9領域、54項目で総合的に評価したものになります。
(ファイトケミカルとは、食品が外敵から身を守るために自然に作り出した色素や香り、アク、辛味などの成分のこと)
そして、フードコンパスでは「栄養学的な側面」だけでなく、食品学や植物科学など「最新の科学の研究結果」が数多く取り入れられています。
点数が表す指標は以下の通りです。
1点(もっとも健康的である)~100点(もっとも健康的でない)の100点満点で評価。
70点以上は「積極的摂取をすすめる食品」
31~69点は「適度に摂取するべき食品」
30点以下は「できるだけ避けるべき食品」
となっています。
食品は、「食品単体」もあれば「調理済み食品」や、「飲み物」も含まれています。
その結果、全ての食品の平均点は43.2点であることが分かりました。
この結果を見てわかるように、僕たちは「特別健康を意識しなければ、平均して50点以下の食事を続けてしまっている」ということになります。
全食材健康ランキング【高ランク】
それでは、点数の高かった食品からみていきましょう!
- 100点 生のラズベリー
- 90点 野菜カレー
- 81点 無糖のヨーグルト
- 78.6点 豆類やナッツ
- 73.9点 果物
- 73点 ツナサラダ
- 69.1点 野菜
- 67点 魚介類
- 67点 フルーツジュース
- 42点 鶏肉
最も健康に良いとされる100点の食品は、『生のラズベリー』でした!
ラズベリーには、強力な抗酸化作用があり、炎症を抑えたり老化防止に効果があります。
その他の食材をみてみると、野菜や果物などビタミンやミネラル・食物繊維を多く含む食品。
豆類・ナッツ、魚介類など良質なタンパク質や脂質を摂取できるものが上位となっていますね。
肉類は上位には入らず、かろうじて鶏肉が42点となっています。
ツナや魚介類が上位に入っていることから、「肉類より魚の頻度を増やした方が良い」ことがわかります。
肉類(特に牛肉や豚肉等の赤身肉)の脂は飽和脂肪酸といって、「血管内の悪玉コレステロールを上昇させ、動脈硬化を促進させる原因」になります。
(近年では、悪玉コレステロールを上昇させない、という研究結果もあります。)
高血圧症や脂質異常症などの生活習慣病、そしてそれが悪化すれば心筋梗塞や脳卒中などの病気へ発展するおそれもあります。
反対に魚類(特に青魚)の脂に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、「血管内の善玉コレステロールを増やす効果」があるため、血液をサラサラにしてくれます。
その他、クルミも悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす効果があります。
全食材健康ランキング【低ランク】
続いて、点数が低かった食品をみてみましょう!
1番平均点が低かったのは、16.4点で『スナック菓子・甘いデザート類』でした。
そして個別の食品でみていくと以下の結果となります。
27点 清涼飲料水
25点 ピザ
24.9点 牛肉
8点 チーズバーガー
1点 加工肉、インスタントラーメン、プリン
納得できる結果ではないでしょうか?(笑)
最下位の『加工肉・インスタントラーメン・プリン』に関しては、栄養価は最悪中の最悪。
摂取することで身体に悪影響を与える食品の代表格だといえます。
そしてピザは、炭水化物やチーズなどの脂質も多く高カロリーで身体に悪いイメージがあります。
でも、そのピザと牛肉はほぼ同じ点数だということに驚きです!
「ピザはたまにしか食べないけれど、牛肉はしょっちゅう食べていた」という人も少なくないのではないでしょうか?
牛肉の脂には、特に飽和脂肪酸が多く含まれているため、食べすぎる状態が続くと、「悪玉コレステロールが増加し、心疾患や脳卒中などを引き起こす原因」になってしまいます。
また、赤身の肉(牛肉・豚肉・羊肉)やその加工品(ハムやソーセージ、ベーコン、コンビーフ等)は、発がん性があることが分かっています。
その代表として大腸がんがあげられます。
赤身の肉を焼いた時に発生する物質や、ソーセージなどの加工品に加える亜硝酸塩によって発生する物質ががんの原因となるのです。
100点満点の食品とは?
ここまでは、個別の食品の点数だけではなく、野菜や果物、魚介類などと少し広い範囲での平均点をみてきました。
では、個別の食品でみた場合、100点満点、または点数が低い食品は何があるでしょうか?
野菜・果物類
100点の野菜は、ブロッコリー、ニンジン、ホウレンソウ、トマト、アボカド、アスパラガス、レタス、キャベツ。
果物は、オレンジ、レモン、イチゴなどです。
そして、冷凍食品や缶詰ではマッシュルームなどがあげられます。
反対に点数が低かったのは、野菜ではマッシュポテト(加工品)が23点、ピクルス(加工品)が1点。
果物では、缶詰類が25点と低い点数になっています。
魚介類
100点の食品は、生牡蠣、調理済みの巻貝、生魚でした。
マグロに油を加えて調理したものは99点。
そして、点数が低かったのは、エビやカレイの揚げ物がそれぞれ24点と26点でした。
飲み物
飲み物の平均点は35.3点です。
100点だったのは、ミックス野菜ジュース、減塩のトマトジュースなど糖分と塩分の少ないものになっています。
ですので、市販の飲み物の大半は当てはまらないことが確定しました。(笑)
果汁100%のリンゴジュースやカフェラテは55点。
そして、コーラなどの炭酸飲料水は1点と低い点数になっています。
このように糖分を多く含む飲み物は1点であることから、平均点が下がっていると考えられます。
調理済み食品
調理済み食品の平均点は33.1点と低い点数のため、なるべく控えるべき食品といえるでしょう。
100点だったのは、シーフードサラダ(ドレッシング無し)、セビチェ、ほうれん草とひよこ豆のカレーでした。
どれも日本人には、あまり馴染みのない食品のような気がします…..。
調味料
調味料の平均点は42.2点。
100点だったのは、唐辛子とパプリカのみでした。
そして、日本人が日常的に使用する味噌は60点、醤油は59点と摂り過ぎなければ問題ない食品だといえます。
日本人が特に大好きな味付けだともいえる照り焼きソースですが、4点ととても低い点数になっています。
砂糖を使うことから、点数が低くなっていることが推測できますね。
まとめ
『フードコンパス』を用いることで、日頃当たり前に口にしていた食品の中にも、「実は健康上良くないとされる食品があること」が分かりました。
特に、気をつけなければならないのは、加工肉やインスタントラーメンなど、「栄養価が少ない割に健康への被害が大きい食品」です。
これらの加工食品は、味も濃く美味しいのでつい手を出しがちです。
そんな時は、このフードコンパスを思い出して、点数の高かった上位食品に置き換えられないか考えてみましょう。
モザファリアン氏は「フードコンパスは日本を含めた世界中で使用できるように設計されている」と謳っています。
ですが、アメリカの食品を対象としている為、日本の食品で考えると若干の矛盾点がみられるようです。
全てを鵜呑みにするのではなく、「食品を選ぶ際の1つの目安」として活用するのが良いでしょう。
結局の所、「これまで身体に良いといわれてきた食品」は上位にあり、「健康被害をもたらすといわれてきた食品」は下位にあるように感じます。(笑)
野菜や果物、豆類や魚介類を積極的にとって、牛肉や加工食品などの摂取を控えることで、健康な身体づくりに繋がりそうですね!
最後までお読みいただきありがとうございました!
それではまた別の記事でお会いしましょ〜う!