ダイエットにもいろいろな方法がありますが、試してみた中で最も効果的なのは水泳でしょう。
泳ぐということには他の運動にはない利点が数多くあり、その意味で効果絶大なのです。
まず、泳ぐことは全身の筋肉を使います。足だけで泳ぐ人はいませんし、手だけでもありません。
また、背泳ぎならばともかく、それ以外の泳ぎでは呼吸もしっかりと意識して行わないといけません。
浅い呼吸はあまり効果的ではないのは誰でも知っているでしょうが、そもそも水泳では浅い呼吸などできるはずがないというのも利点です。
全身の筋肉をバランスよく使い、しっかりと呼吸もできるというのは大きな魅力です。
また、水中では水圧がかかります。
これがいろいろな意味で体にとっての適度な負荷になってくれます。
陸上での運動と異なって、水中を泳ぐには水の抵抗をはねのけながら前進しなければなりません。
ウォーキングやランニングに比べるとそれだけ負荷が大きくなるのです。
水は抵抗になるというだけではありません。水圧にもなります。
水圧がかかることで血行を良くしたりする効果もあるわけです。
これらの他にも良い点はあります。
屋外、陸上で運動するとどうしても喉、呼吸器に負担がかかりやすくなります。
これは呼吸数とか呼吸の浅さ、深さのことを言っているのではありません。
それはどんな体の動かし方をしようとも似たようなもので、陸上だからどう、水中だからどうというようなものではありません。
言いたいのは湿度です。陸上ではどうしても空気は乾燥しています。
呼吸により取り込む空気は、雨天とか梅雨の時期とかならともかく、一般的には湿度100%とかそれに近いような状態ではありません。
平均すると40%から60%程度でしょう。
そもそも雨天や梅雨など湿度の高いシーズンに体を動かすことは別の意味での負担になってしまい、褒められたものでは決してありません。
これが水中の場合は状況が一変します。
水面すぐ上、しかも多少なりとも水しぶきを上げながら呼吸すれば、それは限りなく湿度100%に近い空気を呼吸できるからです。
これは呼吸器に対する負担が全く違います。
とくに喉を傷めやすい人とか、さらに言えば喘息気味の人でさえ効果的に体を動かすことができるのです。
実際、喘息持ちの子供などでも、水泳ならば何の問題もなく体を鍛えられるという人も多いのです。
このようにも利点の多い運動なのですが、もしも欠点を挙げるとすれば、一番大きいというか気になるのはそもそも泳げない人はどうなるのかということでしょう。
いくら利点が多くても、そもそもカナヅチの人はこれらの利点を全く活かすことができないのは当然のようにも思えます。
これを解消する方法は、もちろん泳げるようになることが一番でしょう。
人間は誰でも、少なくとも水には浮くように出来ています。
自分は沈むという人がいれば、それは変に体に力が入ってしまっているからで、どんな人でもそれなりに水になれて練習さえすれば、ごく短時間で水に浮くくらいにはなれるはずです。
水にとにかく浮くことが分かれば、つまり何もしないでいて溺れることの恐怖さえ克服できれば、後は手足を使って泳げるようになるまでにはさほど時間はかからないでしょう。
とはいっても、息継ぎというのはそれなりに練習が必要ですから、息継ぎに不安のある人は背泳ぎをまず覚えればよいのです。
背泳ぎなら息継ぎをさほど意識する必要はありません。
平泳ぎでも、記録を目指すようなことをするのでなければ、息継ぎはさほど意識しなくても泳げるようになるでしょう。
このように泳げるようになることが一番なのですが、実をいうと、泳げなくても上に書いたような水中運動の利点を得ることは十分に可能です。
それはどういうことかというと、普通に水中を歩けばよいのです。
もちろんプールの底に足がつかないとこれはできませんし、水の抵抗や圧力というのはかなり強く、また人間は普通に歩くときでも頭の位置はある程度上下しますから、首筋のところまで水につかっている状態で水中を歩くようなことは実際問題として厳しいでしょう。
せいぜい、胸のところまで、場合によってはみぞおちやお腹のところまでくらいでも全く十分です。
慣れないうちはそれこそ腰のあたりでも構わないのです。
全身運動とか、上半身への水圧という点では泳ぐことに比べて少し劣るかもしれませんが、少なくとも下半身に関してはほとんど同じくらいの効果が得られるのです。
さて、水泳の消費カロリーですが、実は思った以上に大きいものです。
それだけダイエット効果も高いのです。
平泳ぎでさえ1時間で500kcal程度はありますし、クロールとなるとこの倍にはなります。
単に水中を歩くだけでも平泳ぎの半分程度はあると言われています。
これらは全て、陸上と比べてかなり大きな消費カロリーです。
とくにクロールは例えばジョギングの倍くらいの消費カロリーにはなります。
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