はじめに:タンパク質は人体で2番目に大事!
「最近疲れやすくて、冷え性、肌荒れや太りやすくなったなぁ」などの悩みがある方はいませんか?
それって「タンパク質不足」が原因かもしれません!
無理なダイエットなどで最近、「肉や魚や豆などを食べてない」ってことはありませんか?
人の体は水分と脂質を除くとほとんどがタンパク質でできています。
(水分に次いで、人体で2番目に多い成分がタンパク質です!)
筋肉も骨も臓器も皮膚も爪も主成分はタンパク質。
それほど体にとって大切なんです。
そんなタンパク質とは?
詳しく解説していきます!
1.タンパク質が不足すると「太る」
1-1:タンパク質はアミノ酸に分解される
食べものから摂取したタンパク質は、胃や腸で「アミノ酸」に分解されます。
そのアミノ酸が体内で吸収されて、体の機能を維持したり体温を生み出したり筋肉や血管、皮膚や髪、爪などを作る材料になります。
しかし、無理なダイエットでタンパク質不足になると体の主成分を作る材料が減ることで肌や骨、爪がボロボロになり、筋肉も減っていってしまうのです!
痩せたように見えて筋肉が減っているだけの状態です。
「瘦せたならいいじゃないか!」と思ったあなた!
とんでもない!
筋肉とは体を動かしたり姿勢を維持する働き以外にも「基礎代謝を高めてくれる」という役割があります。
1-2:タンパク質不足になると『基礎代謝』が落ちる
基礎代謝とは、体温維持や心臓や呼吸など、普通に生きているだけで必要なエネルギーのこと。
1日の消費エネルギーの主な内訳は、基礎代謝が7割、運動が2割、食事の代謝が1割。
つまり、ほとんどの人が運動をしなくても普通の体型が保てるのは基礎代謝のおかげなんです。
普通に呼吸をしたり体温を維持したり心臓が動いているだけでカロリーが消費されるのです。
しかし、筋肉が落ちると基礎代謝も落ちてしまいます。
つまり「筋肉が落ちると基礎代謝も低下して太りやすくなってしまう」というわけです。
歳をとると激太りする人が増えるのは、筋肉量が減っていき基礎代謝が低下してしまうから。
健康的に痩せたければ筋肉量を落とさないようにして基礎代謝を維持することが大切ですよ!
そのためにも筋肉の元であるタンパク質が必要というわけなんです。
なにせ筋肉の約80%がタンパク質でできているのですから。
2.肌のハリやつやが欲しければ「化粧水」よりも「タンパク質」を摂れ!
2-1:美肌の素「コラーゲン」もタンパク質で作られている
肌が荒れたり、髪が細くなったり爪が割れやすい人は紛れもなくタンパク質不足です。
タンパク質は「肌を作る材料」です。
よく、「肌荒れにはコラーゲンがいい」と言われますが、実はコラーゲンもタンパク質の1種なのです。
タンパク質は生命維持のための重要な栄養素の一つです。
そのため、生命維持のために重要な部位、つまり内臓に優先して届けられます。
なので、タンパク質が不足してしまうと肌や髪、爪などは届けるのが後回しにされてしまうのです。
そうなると肌荒れや髪のパサつき、割れ爪が起こってしまうのです。
2-2:『冷え性』もタンパク質不足が原因
また、冷え性もタンパク質不足が原因です。
食事を食べてしばらくすると体がポカポカすることがありませんか?
「食事誘発性熱生成」というものです。
難しいですが、つまり「食べると体があたたかくなる」ということ。
タンパク質は約30%が「食事誘発性熱生成」に消費されます。
糖質は約6%、脂質は約4%。
なので、寒いときは積極的にタンパク質を取れば体が温かくなるということ。
タンパク質は胃で消化される時や、分解されてできたアミノ酸が肝臓でさらに分解されるときに、たくさんの熱を発生させます。
なので、タンパク質で筋肉量が増える(または減らさない)と熱量がアップして冷え性対策になるのです!
逆に糖質は6%しかないのでお菓子を食べても体はあたたかくなりにくいですよね。(笑)
ホッカイロを持つよりも卵やプロテイン、肉を食べたほうが体は温かくなるということですね!(笑)
つまり、冷え性で悩んでいる人は、「甘いものばかり食べてタンパク質をとっていない可能性が非常に高い」と言えますね。
なので、冷え性対策のためにも、肉や魚、豆もちゃんと食べるべきです!
もちろん、体温が高ければ脂肪も燃焼しやすく、痩せやすい体になるし病気にもなりにくくなりますよ!
3.タンパク質の必要量
3-1:だいたい「体重と同じくらい」
1日のタンパク質の推奨量は18歳以上の男性で60g、女性で50gです。
だいたい体重と同じグラム数のタンパク質を摂らなければなりません。
運動する場合は体重の1.6倍のグラム数が必要になります。
例えば体重50kgの女性だと80gです。
目玉焼き1個は6.2gのタンパク質なので「12個は食べないと間に合わない⁉︎」ということです。(笑)
ちなみに、現在僕は週4で筋トレ、週2〜4日で格闘技の練習、そして毎日スポーツインストラクターの仕事をやっているので、最低でも体重×2倍のタンパク質は摂取していますね。(笑)
肉も魚も100gで20gのタンパク質が取れるので3食食べてやっと60gというところ。
結構大変な量に思えます。
3-2:どうしてそんなにもタンパク質が必要なのか?
なぜ運動する人はそんなにタンパク質が必要なのか?
それは「運動をすると筋肉も分解されてエネルギーとして使われるから」です。
そうすると運動をしているのに筋肉がやせ細ってガリガリのマラソン選手みたいな体になります。(笑)
(決して、マラソン選手をけなしているわけではありません。)
なんといってもタンパク質は筋肉の材料ですからね。
材料がないのに筋肉は作れない。
だから運動する際は筋肉が分解されないためにも、必ずタンパク質を取っておく必要があるのです。
ちなみに、タンパク質を接種するタイミングは運動の前でも後でもそれほど変わらないことが分かっています。
3-3:どんなタンパク質をとればいいの?
タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」があります。
動物性は筋肉の材料となるタンパク質を効率よく摂取できますが脂質が多めです。
例えば卵やチーズ、マグロやカツオ、鶏むね肉、豚ロース、牛もも肉など。
植物性は動物性と比較してタンパク質が低めですが、脂質が少ないという特徴があります。
なので体脂肪が気になるという人は「植物性タンパク質」がいいでしょう。
枝豆や豆腐、えんどう豆、ブロッコリーなどです。
ザックリいうと筋肉を大きくしたい人は「動物性タンパク質」を、
ダイエットしながら健康的な体にしたい人は「植物性タンパク質」をとるのがよいでしょう。
3-4:タンパク質の「摂り過ぎ」は問題がある?
タンパク質は摂りすぎてもほとんどがエネルギーとして消費されます。
余った分は尿で排出されるので極端に摂りすぎなければ害はありません。
さすがに体重×3倍以上になると摂り過ぎになりますが、そんなに摂るのはまず無理なので、大丈夫です。(笑)
3-5:何から摂ればいいの?
ソーセージやハムなどは手軽にとれるタンパク質のように思います。
ですが、脂質が多く含まれているので、タンパク質を摂る手段としては良くありません。
それよりも脂質の少ない「赤身」や「鶏むね肉」がおすすめです。
毎日の食事で食材選びが難しいときは、プロテインもいいでしょう。
でも、「プロテインを飲むと、なんだかムキムキになってしまう いそう…..」というイメージがありますよね。(笑)
しかし、プロテインはボディービルダーが飲むものではなく、一般の人も飲むべきものです。
食生活にタンパク質を取り入れるのが面倒な人は積極的にプロテインを取り入れていきましょう!
これも動物性と植物性があるので自分に合ったほうを選びましょう。
4.プロテインは何を選べばいいの?
動物性プロテインには牛乳から作られた「ホエイプロテイン」というものがあります。
吸収が早いですが、脂質も含まれています。
「筋肉を大きくしたい!」「身体を大きくしたい!」という人におすすめです!
美容が目的であれば、植物性プロテインが良いしょう。
吸収がゆるやかで満足感が持続します。
中でも「ソイプロテイン」が良いでしょう。
大豆からできたプロテインです。
イソフラボンが含まれているので美しさや若々しさを期待できます。
男性であれば「薄毛や前立腺がんの予防にも効果がある」と言われています。
僕もトレーニング前は吸収の早いホエイプロテインを飲んでますが、それ以外はソイプロテインを飲んでます!
ソイプロテインの方が甘ったるくて美味しいんですよね。(笑)
5.タンパク質の豆知識
5-1:お酒は筋肉によくない⁉︎
お酒を飲むとアルコールによって筋肉を作る働きが30〜40%低下します。
せっかく鍛えた筋肉が減り、日々の筋トレの努力が無駄になってしまいます。
「筋肉にとってアルコールは百害あって一利なし!」ってことです。
なるべく控えるようにしましょう!
5-2:タンパク質には満腹感がある
タンパク質を豊富に摂取すると、十二指腸や小腸から食欲を抑えるホルモンが出ます。
すると、満腹中枢が活性化して「もう、お腹いっぱい!」と、食後の満腹感を高めてくれます。
ついつい夜中に食べてしまう人はちゃんとタンパク質を摂りましょうね!(笑)
5-3:タンパク質には「疲労回復」にも効果的
タンパク質に含まれているBCAAというアミノ酸成分が筋肉の合成と肉体の疲れを解消する効果があります。
BCAAは筋肉や血液中にあり、筋肉のタンパク質分解を抑えたり、運動時のエネルギー源として利用されます。
疲れている人は積極的に摂るべきアミノ酸です!
スポーツドリンクや栄養補助食品に含まれているのでパッケージなどに“BCAA配合”と表記のあるものを利用しましょう。
まとめ
・「筋肉、骨、臓器、皮膚、爪」の主成分はタンパク質
・タンパク質がないと太りやすくなる
・肌のハリやツヤが欲しければ化粧水よりもタンパク質を摂ったほうがいい
・タンパク質の必要量は体重の1.6倍のグラム数である。
・冷え性や疲労回復にはタンパク質がいい
あなたが、なんらかの体の不調を抱えている場合はまずタンパク質不足を疑ってみたほうが良いでしょう。
なぜなら、僕たちの体は食べたものでできているのですから。
参考文献
眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく質の話 https://amzn.asia/d/aSlKyl7